岸本佐知子『気になる部分』

翻訳家・岸本佐知子さんのエッセイ集。少し前に読んだ「ねにもつタイプ」があまりにもツボだったので、急いでこちらも読んでみましたが、これまた当然のように大傑作でした。現実をあたかも虚構であるかのように思わせる、ある意味逆転の発想というか妄想が素晴らしいですね。岸本さんおすすめの本の紹介などもあって、充実度はきわめて高かったです。

特に印象に残ったのが「国際きのこ館の思ひ出」。何もかもきのこづくしのこの宿泊施設は名称を「ホテルきのこの森」と変えて最近まで営業していたものの、残念ながら閉館してしまったとのことです。一度行ってみたかった…。