ロバート・チャールズ・ウィルスン『無限記憶』

40億年におよぶ地球の時間封鎖を解くと同時に、謎の超越存在“仮定体”は巨大なアーチを出現させた。それをくぐった先は、未知の惑星“新世界”。人類がこの星と自在に行き来をはじめて30年が過ぎたある日、失踪した父親を追って一人の女性が“新世界”に降り立つ。一方、この地に不思議な能力をもつ少年が生まれ、大陸を謎の降灰が襲った。“仮定体”の謎にせまる『時間封鎖』続編。

「SFが読みたい!2009年版」海外編1位「時間封鎖」の続編。科学が高度に発達した世界が描かれ、もはや魔法と区別がつかないような状況になっているため、SFというよりファンタジーに近くなってしまったような気がします。三部作の第二作ということもあって、「仮定体」の謎に迫るどころかますます謎は深まるばかりで、この作品単体ではなんとも評価しにくいところ。未だ発表されていないという完結編を楽しみに待ちたいと思います。