『ロシュフォールの恋人たち』

1966年 フランス(123分)
監督:ジャック・ドゥミ
出演:カトリーヌ・ドヌーヴフランソワーズ・ドルレアックジーン・ケリー


お祭りを2日後に控えたフランス西南部の海辺の街ロシュフォールに、作曲家の卵のソランジュ(フランソワーズ・ドルレアック)とダンサー志望の妹デルフィーヌ(カトリーヌ・ドヌーヴ)という双子姉妹が暮らしていた。お祭の当日、旅芸人のエチエンヌ(ジョージ・チャキリス)たちに頼まれ、彼女たちは歌と踊りを披露する。

シェルブールの雨傘』と同じくジャック・ドゥミが監督、音楽をミシェル・ルグランが担当し、カトリーヌ・ドヌーヴが主演したミュージカル映画。『シェルブール〜』が雨の街を舞台にしたどちらかというと暗い色彩の映画だったのに対し、こちらはパステルカラー基調の明るい色彩に音楽もアップテンポで軽快な作品です。

映像の美しさと音楽の素晴らしさが強調されがちなこの映画ですが、豪華キャストを起用した登場人物たちが、愛する人を探しながらすれ違いを繰り返すというストーリーも個人的にはすごく好み。フランス映画にありがちな難解さはまったくなく、最後の最後までやきもきさせてくれる極上のエンターテイメント映画になっています。

シェルブール〜』とこの『ロシュフォール〜』は、少し前にデジタルリマスター版により再上映されていました。若い頃にこの映画を観て、時間を経て再会された方はきっと大感動されたんじゃないでしょうか。