『ターミネーター4』

2009年 アメリカ(114分)
監督:マックG
出演:クリスチャン・ベイルサム・ワーシントンアントン・イェルチン


“審判の日”から10年後の2018年。人類軍の指導者となり、機械軍と戦うことを幼いころから運命づけられてきたジョン・コナー(クリスチャン・ベイル)。今や30代となった彼は、人類滅亡をもくろむスカイネットの猛攻が開始されようとする中、ついに人類軍のリーダーとして立ち上がることになる。

一応前作までは観ているのですが、なにぶん1と2を観たのはかなり昔で細かいストーリーは覚えておらず、3は残念な作品扱い(私はそんなに嫌いじゃないんですけど)でそれほど整合が図られていないらしいということで、ほぼこの作品単独での評価になります。

といいつつ、過去作品とのかねあいの話になってしまいますが、おそらく過去の作品を観ていない人も新たに取り込んでいくために、わりと親切に説明的な描写が多くなっています。そのせいか、この映画を単純に1本のハリウッド製のアクションSF映画としてみると、いろいろと惜しい、もうちょっと物足りないという印象になってしまうのが残念。

また、マーカスが主人公といってもいいほど、彼を中心に描かれるシーンが多いにもかかわらず、そもそも彼はどうなる予定で、どういう経緯であんなことになってしまったのかがよく理解できなかったのも不満な点です。彼の過去の記憶はそもそもすべて作られたものだったということなんでしょうか?

とはいっても、さすがにふんだんに予算を使ったハリウッド映画。アクションシーンや映像の美しさは迫力満点で見ごたえは充分。細かいことを気にしなければ、普通に楽しめる作品には仕上がっていると思います。ただ、シリーズ全体を考えると、次から次に設定を上書きしていろいろとほころびが生じているような気もするので、さらなる続編となると少々不安も大きくなりますね。