『ツイてない男』

2007年 アメリカ(95分)
監督:キット・ライアン
出演:スティーヴン・ドーフ、ジェイミー・フォアマン、ショーン・パートウィー


盗みのプロのリッチー(スティーヴン・ドーフ)は、オークション会場でダイヤモンドの強奪を図るも、交通事故に遭ってあえなく失敗。雇い主のグロズヌイに名誉挽回のチャンスとして与えられた次の仕事は、モスクワのマフィアから黄金の十字架を奪ってくること。もう後がないリッチーは、現地のプロふたりと組んで仕事にとりかかるも、気の短いひとりが殺人を犯してしまう。警察の罠によって、未使用のフロアーに閉じこめられたリッチーたちと、エレベーターに乗りあわせた民間人。だが、そのフロアーには、さらにやっかいな人物が潜んでいて…。

序盤はよくある犯罪ものサスペンス風に始まるこの映画、盗みに入ったビルでエレベーターに乗り合わせた数人とともに未使用のフロアーに閉じ込められるあたりからストーリーは一転、コメディ風スプラッター・アクション映画になっています。

はっきりいってストーリー展開はメチャクチャで、流れもへったくれもないし、主人公とヒロイン以外の登場人物はほとんどおバカと異常者ばかり。殺人鬼の姿を見ても恐怖より笑いがこみ上げてくるんだけど、それにも関わらずスプラッター描写は必要以上にグロく、まあどこをとってもB級ホラーど真ん中。

好き嫌いは激しく分かれそうな映画ですが、思いつく限りのアイデアをごった煮のように詰め込んで、最後まで飽きさせないところはなかなか楽しかったので、B級映画好きの方にはオススメできるんじゃないでしょうか。