『スルース』

2007年 アメリカ(89分)
監督:ケネス・ブラナー
出演:マイケル・ケインジュード・ロウ


ロンドン郊外の邸宅に住むベストセラー推理小説家ワイク(マイケル・ケイン)の元に、彼の妻の愛人ティンドル(ジュード・ロウ)がやって来る。「奥さんとの離婚に合意してほしい」と言うティンドルに、ワイクはあることを提案。それは、ワイクが所有する高価なネックレスをティンドルに盗み出してほしいというものだった。

1972年の傑作ミステリー映画『探偵<スルース>』のリメイク作品。リメイク元の作品を観たのはだいぶ前なので細かい内容までは覚えていないのですが、中盤までの騙しあいは元ネタに忠実につくられており、少々ねちっこい雰囲気にはなってしまっているものの、ある程度内容がわかっていてもドキドキしながら楽しむことができました。

しかし、オリジナルと異なる後半からラストの展開は、正直イマイチ。最後まで知的なゲームをみせてほしかったのですが、オリジナルを越える意外な結末を目指したけれど、思いつかずに強引に決着をつけたような終わり方になってしまいました。こんな風になるのなら、変にストーリーを改変せず、最後まで元ネタに忠実につくってほしかったですね。