『ブラックサイト』

2008年 アメリカ(100分)
監督:グレゴリー・ホブリット
出演:ダイアン・レインビリー・バーク、コリン・ハンクス


競技場近くの駐車場で誘拐された男が、ウェブサイト「Kill with me」上で公開殺害された。画面上に掲示されるアクセス数のカウントとともに薬物が増量され、じわじわと死に至る状況を刻一刻と中継するという残忍な犯行だった。FBIネット犯罪捜査官のジェニファー(ダイアン・レイン)が捜査を開始するも、第二の犯行が実行され……。

ウェブサイトで残酷な殺人の映像を中継し、アクセス数が増えるほど殺しのスピードが上がっていく…という設定は、目新しくて面白いのに、残念ながらその設定がまったくといっていいほどストーリーに生かされていません。

人々ができるだけサイトを見ないような作戦をたてるとか、サイトにアクセスせざるを得ない捜査員の葛藤を描くとか、いろいろやりようはあるんじゃないかと思うのですが、そういった描写は一切なく、殺人ウェブサイトがちょっと珍しい時限装置的な役割しか果たしていないのが残念。うまくやれば「SAW」のようなシリーズになったのではと思えるだけに、もったいないですね。

それ以外は、いたって普通のサスペンス映画で、特に可もなく不可もなし。暇なときの時間つぶしにはなるかなという程度の内容でした。