『アイアンマン』

2008年　アメリカ（125分）
監督：ジョン・ファヴロー
出演：ロバート・ダウニー・Jr、ジェフ・ブリッジス、グウィネス・パルトロウ

億万長者で発明家の軍需産業会社社長トニー・スターク（ロバート・ダウニー・Jr）は、視察に訪れた軍のキャンプでテロリストの奇襲に遭い、胸を負傷してしまう。やがて自分の会社の兵器がテロリストに悪用されている衝撃の事実を知ったトニーは、自ら戦闘用のスーツを作り、“アイアンマン”となってテロリストに闘いを挑む。

アイアンマンに変身するトニー・スタークは、大金持ちでイケメンの正義の味方。この設定からは、同じアメコミヒーローのバットマンがすぐに思い浮かぶところですが、対照的なのは主人公の性格。バットマンのブルース・ウェインがなんとなく根暗なのに対し、トニー・スタークはいろいろ事件が起こっても根っから明るく、その視線は常に前を向いています。
自分の会社の作った兵器がテロリストに使われていることを知ると、あっさり軍需産業から手を引くことを決め、かわりにパワードスーツを製作し自らがテロリストと戦う。あれこれ悩まず、決めた道を突き進む割り切りっぷりが、ほかのアメコミヒーローとはひと味違うところ。ダークヒーローも魅力的ですが、陽気なヒーローというのもたまにはいいものです。
そして最大の売りであるところのアクションシーンは、十分満足できるものになっています。戦闘の場面だけでなく、開発シーンや飛行シーンも細かいところまで描かれていて、男子魂を持つ人ならきっと楽しめるはず。ストーリー的には、テロリストの設定があまりにも「アメリカの敵」といった感じで、なんだかなあというところはありますが、それ以外の細かい部分をどうこういうような映画でもないかなと思っています。
ラストの記者会見シーンも斬新！こんなヒーロー見たことないです。あからさまに示唆されている続編も、非常に楽しみになってきました。