『ダイヤルMを廻せ!』

1954年 アメリカ(105分)
監督:アルフレッド・ヒッチコック
出演:レイ・ミランドグレース・ケリー、ロバート・カミングス


若く美しい妻マーゴ(グレース・ケリー)の不倫を知ったトニー(レイ・ミランド)は、彼女の殺害を企む。自分はマーゴの不倫相手マーク(ロバート・カミングス)とパーティへ出かけ、その間に旧友の悪党レズゲートに妻を殺させようというのだ。だが計画は失敗、マーゴが逆にレズゲートをハサミで刺し殺してしまった。思わぬ展開に焦りを隠せないトニーは、実はマーゴが不倫をネタに脅迫されており、そのためにレズゲートを殺したというシナリオに変更する事にするのだが…。

不倫をしている妻を亡き者にするため、夫は古い知人である悪党を脅して殺害させようとする。しかし彼は返り討ちにあい、殺されてしまうが…といったようなストーリーなんですけど、思いもよらない事態を利用して計画を急遽練り直すあたりの描写はサスペンスたっぷりだし、ささいな犯人のミスからなだれ込むラストのどんでん返しもお見事。とても50年以上前の作品だとは思えない、古さを感じさせない傑作でした。